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No Art No Life.(夢は私設美術館)②

①「カネットの夜明け2」        ②「スタッド公園」

 

大阪府保険医協同組合が1990年当時「保険医まつり」を毎年開催されていて、様々な医療機器や材料をセール販売しており、毎回楽しみに参加致しておりました。
 当時はバブルの真只中で、幾つかの画商さんがブースを出されていました。その中にモネの蓮池の絵があるではないですか! いや、違う!
 J.Torrents LLadoさんの睡蓮です。スペイン・カタルーニャ地方出身のスプラッシュ画法が特徴の画家で、現代のモネであり、ベラスケスだと言われていました。ご存知の方もおられると思います。
 「カネットの夜明け」と題された版画に心撃たれました。しかしこれは売約済で、後日お持ちいただいたのがこの絵(①)です。
 実はリャドさんは1993年10月マジョルカ島で47歳の若さで亡くなられ、ご夫人のサインがされていました。
 モチーフは一緒だったんですが違う版画だったのです。
 淡路島に当時トレンツ・リャドとノーマン・ロックウェルの作品を多数展示していたミュージアムパーク「アルファビア」がありました。
 1995年11月、鐘紡工場跡にオープン。カレリア・プロヴァが経営していたと思います。(ところが、2000年に閉館しました。残念!)
 まだ、明石海峡大橋も架かっておらず、須磨からフェリーに乗って家内と訪れました。素敵なロケーションに、素晴らしい絵が、センス良く展示されていました。
 その日、前回のAsaroさんの版画を買った画商さんが、元町で展示販売会をされていると知り、帰路お寄りしました。そこで出会ったのが、この「スタット公園の庭」(②)です。
 実は、版画における、本人サイン版と遺族サイン版では、価格が全く違うことを知ったのは、この時です。すでに他界されているので本人サインは特に希少価値があります。これも考えようで、リセールを考えなければ、元々版画自体が一点物でなく複数枚ある物ですので、好きで鑑賞するのであれば大した問題ではないと思って今も飾っています。
 ただ、最近の風潮(例えばロレックスのように、限定品でもない通常品なのに買った次の日にはプレミアムで倍の価格になってしまう)には、付いていけないどころか、買う側を薄ペラに感じてしまいます。皆様には流行に左右されることなく、ご自身の審美眼を信じてArtに接して頂けたらと願っております。